2010年12月の読書
12月の読書メーター
読んだ本の数:21冊
読んだページ数:6278ページ
刑事のはらわた (100周年書き下ろし)
前作「刑事の墓場」風を期待したら一二三四五六七八のように進まず秩序が崩れ予想からどんどんそれていくとんでもなさ。それでも読みやすいとは。
読了日:12月29日 著者:首藤 瓜於
ヴェロシティ(下) (講談社文庫)
大仰な予想はすべてはずれ。物語の王道の如し。同時に王道を進まず奇妙な非・伏線をやんちゃに張る。続きがあると思う。素早さが錯覚を生む。
読了日:12月29日 著者:ディーン・クーンツ
天佑、我にあり
無類の面白さ。川中島の戦いを刺激的に生き生きと描き切った大長編時代劇。大傑作です。
読了日:12月28日 著者:海道 龍一朗
ヴェロシティ(上) (講談社文庫)
多重人格もの、思いがけない犯人もの、アクロイド殺人事件もの、創造もつかない事件もの、主従逆転仮想現実もの、とあれこれ考えている。冒頭の視点の変化、題名が「速度」など落ち着かないおもしろさ。
読了日:12月26日 著者:ディーン・クーンツ
おすすめ文庫王国2010−2011
楽しみました。今回はいつもより元気がない。地味め。嵐の前の静けさ風で怖い。
読了日:12月25日 著者:
黄昏の狙撃手 (下) (扶桑社ミステリー)
不謹慎にも面白すぎる。スワガーが楽しそうに見える。
読了日:12月23日 著者:スティーヴン・ハンター
黄昏の狙撃手 (上) (扶桑社ミステリー)
ニッキの人となりから刺激的な展開へダイビングするのみ。ありがちと言うなかれ。
読了日:12月23日 著者:スティーヴン・ハンター
殺人者の顔 (創元推理文庫)
出たとこ勝負風の展開。我慢できる限界寸前で何かが起きて目先が変わる。フロスト警部よりは率直で行動的。ごつくて汚いバツイチ中年イメージは共通。裏題名は『ヴァランダー刑事の顔』かな。
読了日:12月18日 著者:ヘニング マンケル
電子書籍奮戦記
著者・話題ともに今最も読みたい本だった。整理整頓が行き届きすぎ、は贅沢か。倍の分量のを読みたい。
読了日:12月17日 著者:萩野 正昭
明るい原田病日記―私の体の中で内戦が起こった
己との戦いの日々。人間は単一な生き物ではない。矛盾だらけの集合体。巻末に信頼できそうな二人の医師との対談を持ってきて命のバランスをとったのは見事、流石だ。
読了日:12月16日 著者:森 まゆみ
切羽 ―密命・潰し合い中山道〈巻之二十四〉 (祥伝社文庫)
際どく生き抜いた金杉師弟とすでに大器の清之助との対比が鮮やか。他のシリーズは長距離走。このシリーズは短距離走。わき目もふらずに読むのみという醍醐味。
読了日:12月12日 著者:佐伯 泰英
機龍警察(ハヤカワ文庫JA)
マシンの設定は時代の要請。出るべくして出たハードボイルド味付け機動戰士警察もの。序盤の勢い、迫力が惜しかったかも。
読了日:12月12日 著者:月村 了衛
東京大学で世界文学を学ぶ
要約の迷宮からようやく脱出。魅力あるまえがきから要約を読んでもわかりにくい「ねじの回転」「抱擁」まで堪能した。タイトルに「学ぶ」とあるが学べるのは辻原流読み方ともしかして小説の書き方かもしれない。
読了日:12月08日 著者:辻原 登
家康、死す 下
肉付けすべきをしないまま。それなのにこのおもしろさ。著者の凄さがわかる。並行して書いていたのがあの大作だとしたら。
読了日:12月06日 著者:宮本 昌孝
街場のメディア論 (光文社新書)
この世はすべてギャグばかりと妙に明るい気分になった。ありがたし。
読了日:12月05日 著者:内田 樹
家康、死す 上
家康を扱って小振りな印象がぬぐいきれない。著者の他の作品のスケールの大きさを思った。このまま進むと本格時代推理小説となる。ややこしい魅力に富んだ、宮本流だ。
読了日:12月05日 著者:宮本 昌孝
定町廻り捕物帖 闇の影 (徳間文庫)
独特の展開で底が知れない妙な魅力がある。目先の事件にとらわれて「木を見て森を見ず」にならぬよう気をつけねばならぬ。
読了日:12月04日 著者:荒崎 一海
電子書籍の時代は本当に来るのか (ちくま新書)
グーグルの情報戦略と日本のガラパゴス問題についての本とも受け取れる。読むのがちょっと遅化かったと後悔。
読了日:12月04日 著者:歌田 明弘
GIANT KILLING(17) (モーニングKC)
キャプテン村越本領発揮す。玉手箱のように何が次に出てくるのかわからないおもしろさ。魅力が尽きない傑作に鳴りつつある。明日もう一度読む。
読了日:12月03日 著者:ツジトモ
我的日本語 The World in Japanese (筑摩選書)
すてきな、先鋭的かつ懐古的長編日本語エッセイ。日本語による表現は世界文学への道。俄然この著者の本をよみたくなってくるチャーミングな本だ。
読了日:12月03日 著者:リービ 英雄
宇宙兄弟(11) (モーニングKC)
自分が敵とは言いも言ったり、聴きも聴いたりで、予想を覆す展開が濃い物語の最重要条件だ。ちまちましたところも省かずにスケールの大きなものを語ろうとしている熱意が嬉しい。10、11と続けて読んだので充実感あり。
読了日:12月01日 著者:小山 宙哉
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